君から僕が消えるまで
「でも教師とかスゲーじゃん!!あっ…だから血繋がってる鈴木も頭いいんだな~母さんに似てるのか…羨ましい遺伝だ…」
彼女は一瞬黙っていた。
―やべっ…また鈴木って言った事怒られるかな…?
一瞬の静寂が理科室に流れる。
聞こえるのは、外からの生徒の笑い声と微かな波の音…。
「違うよ~似てないし♪しかも未来は自分で努力してるから頭いいんだからねっ!!」
「あ!!お前今、自分で頭いいとか言っただろ~」
「だって健チャンよりは頭いいはずだも~ん♪」
未来は笑っていた。
だけど、その笑顔はまた少し寂しそうなで儚けだった。
―彼女の考えている事がこの時俺には一切わからなくて、ずっと疑問に思っていた。