君から僕が消えるまで


「でも…何で理科室に…教室でも別に弁当交換は出来…」



「見て。」



彼女は窓の外を指差した。




すると、そこから見えたのは遠く一面に広がる青い海。



どこまでもどこまでも果てしなく続いているようで、



地球の丸さが分かるようだ。




この緑に囲まれた村全てを見下ろせる気さえする。




「スゲー…さすが三階…」



「まぁ、それもあるけど…ここがこの学校で一番景色がいい場所だって、いつもお母さんが言ってたの…だから、ここはお母さんと私の秘密の場所だった…」



「でも…何でそんな大切な場所…」



すると彼女は少しもためらわずに綺麗に微笑みながら言った。




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