君から僕が消えるまで

彼女がどういう時に無理して寂しそうに、痛々しく笑うのか


彼女にどんな事を言えば、とびっきり本当に笑ってくれるのか



俺はそれが分からなくて、懸命に探した。



ただ、彼女に心から笑ってほしかった。



彼女の笑顔が見たかったんだ。




「弁当自分で作ってるとか分かると…大体の人が俺の事笑ってたから…今度も笑われるかと思った」


すると彼女はきょとんとしたように微笑んだ。



「何で笑うの？健ﾁｬﾝは偉いって未来は思うけどな」




そう言って未来は勢いよく立つと、また健一の腕を引っ張った。



入学式から何も変わってない。




彼女が佇む俺を引っ張り上げる。