君から僕が消えるまで
「またお弁当、交換しよう♪自分のだけだと飽きるし…健チャンねお弁当、未来好きになっちゃった♪」
そう言って彼女は楽しそうに笑った。
だから俺も何だか幸せで笑った。
「俺も…未来のお弁当好きだな…」
すると彼女の顔がパッと輝く。
「今、健チャン…初めて未来って呼んだ!!」
自然と口から出て来たため、健一自身も驚いていた。
「ねっ…もう一回…もう一回未来って呼んでみてっ!!」
嬉しそうに健一の周りをピョンピョンと跳ねる彼女の笑顔がもっと見たくて、俺はふざけて言った。
「もう言わないよ―♪」
「健チャンの意地悪!!」
それでも俺達は笑っていた。
―心から。
二人だけの秘密の場所で…。