君から僕が消えるまで



放課後、彼女は柔道があり先に教室を出た。



「健チャン♪未来部活だから!!また明日ね」


「おぉ、また明日」


「バイバーイ」



彼女は目を細めて笑った。



彼女は教室を出るまで沢山のクラスメイトに挨拶をして、廊下に出てからも声が教室に聞こえてくる。



そんな彼女の後ろ姿を見つめていると、ガバッと何かがのしかかって来た。



この行動をする奴はただ一人。



しかし今回はやけに良い香りがした。



「お~か~だ~」



健一は勢い良く背中にのしかかっている物を払いのける。



「きゃっ!?」



―きゃ?
―岡田…頭大丈夫か!?



すると、目の前に岡田がいた。



酷い形相で健一を睨んでいる。



―岡田が2人?
いや、違う…考えろ…でも、じゃあ背後の人は?




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