君から僕が消えるまで
すると斎藤が小さく吹き出した。
「やっぱりな…2人共、明日俺に一つずつジュースな…また明日」
そう言うと斎藤は教室を去って行った。
「ちぇっ…つまんね―の、俺はてっきりデキたんだなと思ってたのに…」
「なっ…!?何で!!」
改めて考えると何だか恥ずかしくなって来る。
「だってさぁ~2人共動物園とか…朝とか学校でも妙に仲良いしぃ~更に、今日のお昼どこ行ってたの?委員あんなに掛からないでしょ?」
健一は言葉に詰まった。
頭に彼女の言葉がよぎる。
―2人だけの秘密だからね!!―
「…秘密?」
「もぉ~…でも健チャンは未来の事ぶっちゃけ好きなのぉ?」
―好き?
―好きって…何だ?
一瞬健一は固まる。
「中村…大丈夫か?」
心配した岡田が声をかけて来る。
「あぁっ…平気。…ごめん…わからない…」
「…そっか…」