君から僕が消えるまで
「未来は塾行ってないみたいだし…どう勉強してるの?」
すると彼女は鞄の中から分厚い参考書を取り出した。
「これ、全部解くだけ♪」
「は!?何これ?辞書だよ…無理っ」
「一度じゃなくて…1日3ページとかでいいんだよ?」
彼女が何故頭がいいのか少しわかった気がする。
「さすが主席…勉強好きなの?」
冗談って笑って行った台詞のつもりだったが、彼女は大きく目を見開いていた。
その目は確かな悲しみを宿していた。
―な…!?
「鈴木さん俺と同じの使ってますね…」
「斎藤もっ!?」
「これいいよねぇ~特に計算式が詳しくて…」
「科学の計算も詳しくて俺は好きですよ?」
「あ~未来も~」