君から僕が消えるまで


「未来チャン…ハンカチありがとう」


「恵美チャン大丈夫だった?」



恵美は弱々しい微笑む。


「私は大丈夫…みんな、圭吾君ごめんなさい…私…」



「恵美、いいから休んでようって…みんな悪ぃ…」


「あぁ、ぜんぜん平気だから」

「恵美チャン…お大事にね」



すると圭吾は恵美の肩を抱くように違う車両へ移って行った。



少しの沈黙の中、結衣が呟く。



「ねぇ…何で藤原さんも一緒なんだっけ?何か友達との旅行にまで付いて来て…まるで彼氏を取られないか見張ってるみたい…」


「何か、泊めてもらい宿が藤原さんの知人の家だとか…」


さっき斉藤に聞た事を細々と思い出す。


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