Reverse side World
「すまん、もう一度言ってくれ。聞き間違えたような気がする」
「はい、ここは僕の部屋です!」
「……はぁ?」
「な、何でそんな怖い顔しているのですか……? それに頭が痛いですっ!」

亮平はイヴの頭をつかんでいたのを仕方無く離す。
何がどうなってこうなったんだ……、と真相を知るはずもない壁に問いかける。こんなことになるなら隠しカメラでも仕掛けておくべきだったとも思う亮平である。
もう一度イヴを見てみる。
それはもうロリロリな肢体で、その手に萌えを感じる方々にはこのシチュエーションには嬉しいのだろうが残念なことに亮平はそちらには興味がない。
と、イヴの自称・豊満なボディを舐め回すように見てたことに気付き、視線を顔に向ける。
髪はショートで光の反射で白く光っているように見えた。髪色は黒……だが少し変な感じがする。
顔はいたって日本人らしい感じを与える。パッと見ただけだとこんな西洋風の名前がついていることに気付くものはいないだろう。
ふと目があった。

「なん、ですか……? 視線がいやらしいです……」
「37点」
「はいっ!? 僕、採点されました!?」
「もちろん、1000点中だ」
「かなり低いです、僕はその程度だったのですか……」
「ロリロリな肢体であることが一番の減点だな。940点も減点されてるし」
「まだ……まだ未完成なんです! 青い果実なんですっ!」
「大丈夫だ。貰い手はいないとは思う」
「最悪ですっ! 貴方は最悪な人ですっ!」
「おや、イヴに貰い手……いや、それはないって、いけないって……」
「なに遠い目をしてるんですか?」
「まさか……イヴの貰い手がゾンビだなんて……」
「生きてさえないんですか!? 僕は生きている人とも結ばれない運命なんですか!?」
「安心しろ、俺の予言は100パーセント的中する」
「うぁーん!」

イヴが泣き始めてしまったので亮平はからかうのをやめる。
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