Reverse side World
そしてポンとイヴの頭に手をのせ頭をわしゃわしゃとかき乱す。
「ひゃあっ! なんてことするんですかっ!」
「なぁ、イヴ。お前はどこから来たんだ?」
「気付いたらここにいました。足音がしたので隠れたら貴方がいました。ただそれだけの話です」
「気付いたらここにいた、か……」
「どうしたのですか? えーっと……」
「亮平。高山亮平だ」
亮平が名前を告げるとイヴはぱぁっと明るい笑顔を見せた。まるで、漆黒の世界に咲く一輪の白い花のように。
「亮平さん?」
「亮平でいいよ……行く当てもないから、ここに住むつもりだろう?」
「えぇ、嫌ですか?」
「きっぱり言うと、嫌だ」
「本当にきっぱり言いますね」
「だけど、心の中じゃ安心してるような面もある」
亮平が急に憂い顔をしたからかイヴは首を傾げて、その顔を覗き込む。
亮平は怖かった。ひとりになるのが。ひとりになるといつもあの世界の少女と話さなければならないから。何の前触れもなく起こる世界の暗転は弱い亮平には止められるはずもなく、これは抗えぬ運命であると思っていた。
罪悪感も感じていたから。
「亮平、何に怯えているのですか? そんなものは僕が取っ払ってあげます!」
「出来るのか……そんなことが?」
「ひゃあっ! なんてことするんですかっ!」
「なぁ、イヴ。お前はどこから来たんだ?」
「気付いたらここにいました。足音がしたので隠れたら貴方がいました。ただそれだけの話です」
「気付いたらここにいた、か……」
「どうしたのですか? えーっと……」
「亮平。高山亮平だ」
亮平が名前を告げるとイヴはぱぁっと明るい笑顔を見せた。まるで、漆黒の世界に咲く一輪の白い花のように。
「亮平さん?」
「亮平でいいよ……行く当てもないから、ここに住むつもりだろう?」
「えぇ、嫌ですか?」
「きっぱり言うと、嫌だ」
「本当にきっぱり言いますね」
「だけど、心の中じゃ安心してるような面もある」
亮平が急に憂い顔をしたからかイヴは首を傾げて、その顔を覗き込む。
亮平は怖かった。ひとりになるのが。ひとりになるといつもあの世界の少女と話さなければならないから。何の前触れもなく起こる世界の暗転は弱い亮平には止められるはずもなく、これは抗えぬ運命であると思っていた。
罪悪感も感じていたから。
「亮平、何に怯えているのですか? そんなものは僕が取っ払ってあげます!」
「出来るのか……そんなことが?」