トランプ王国物語
中3の時には洋ちゃんも加わり、私の家で何回か遊んでいた。
ある日、私たちが私の部屋で遊んでたら部屋のドアの向こうからダッダッダッていう何かが走る音が大きく聞こえた。
まるで小さな子供の足音のように……
でもそれは明らかにおかしなことで私に弟や妹の兄弟はいない。
私は背筋が凍りついた。
そして顔をひきつらせた。
けれど洋ちゃんは至って冷静な顔で「結菜のお母さん?」と聞いてきた。
私は下をうつむくと肩を震わせせながら首を横に激しく振った。
「お母さんが帰ってくるのはいつも夜だし、今日は夜中までパートだって言ってたから帰ってくるはずがない」