トランプ王国物語



……とまあいろいろと起こる変なアパートだから私は複雑な気持ちだったけど、さっちゃんや洋ちゃんたちはとても楽しそうに私の家で遊んでた。


しばらくして洋ちゃんが今までの浮かない顔とは正反対でパァッと顔を輝やかせた。


「いいね、それ。またあの時みたいに幽霊現れないかな〜」


洋ちゃんはケラケラ笑ってる。


さっきの死んだ魚の目の洋ちゃんはどこへ行ったんだろう。


今度は私が死んだ魚の目をして洋ちゃんを見つめた。


まあ洋ちゃんはオカルトやらUFOやらは基本的に信じてて本とかも大量にある。


あと、最近は黒魔術なんかに興味があるらしい……


そんなわけであの日も洋ちゃんは嬉しそうに「結菜んちは面白い」と言っていた。


私にはどこが面白いのか分からないのだけれど……
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