20歳、孤独。
「アオー!こっちこっち!遅いよぉ!」
「ゴメン!ゴメン!急に1時間残業になっちゃってさーてゆーかなんで今日全員集合なの?」
ファミレスの破れたソファーに座りながら高校時代の友達4人に聞く。
「私もよくわかんないケドユカがいきなり呼び出すからさー」
という舞。
さすが服飾系専門学校に通ってるだけあって独創的な服装。つーか派手(笑)
「まぁ優季はいつも暇だから呼ばれればくるケド(笑)」
いつ会ってもフリーターかニートの間をふらふらしてる優季。
「優季はそんなホームレスみたいな格好してないでデニムぐらい履きなさいよ!」
と珍しくスーツ姿の洋子。
「なんで洋子今日スーツなの?」
「今日面接受ける会社の説明会でさーかたっくるしくて今すぐ脱ぎたいー!アオは珍しくラフだね?」
「あー…仕事の日なんてこんなもんだよ。あ、ユカのネイル綺麗じゃーん」
ユカがニヤリと笑いながら両手の爪を机の上に乗せながら言った。
「やっぱり?(笑)彼氏のお姉さんがネイリストでさ!やってもらっちゃった」
「優季にもやってー!」
「あんたにはネイルより先に服作ってあげるからさ(笑)」
いつも通りじゃれあっているとさっきまで笑っていたユカが急に真剣な顔になった。
「私、妊娠した。」