20歳、孤独。
全員が静まりかえる。
「・・・結婚するの?産むの?」
洋子が口を開く。
一斉にユカを見る。
「・・・結婚はまだわからない。でも彼氏は産んでいいって言ってくれてる!」
「彼氏さん、どうして結婚はしてくれないの?」
私は、ユカはこの質問には答えたくないかもしれないと思いながらも私は
つい聞いてしまった。
「彼氏ね、大学だけは絶対卒業したいんだって。後1年あるから結婚は1年待ってくれって」
「大学通いながらでも結婚できるでしょ?」
洋子がするどく聞く。
「俺なりのけじめつけたいってさ・・・」
また静まり返ってしまった。
優しい音が店内を流れる。
「とりあえずすっごいめでたいことじゃん!!」
勇季が店内に響きわたる声で言った。
「そ、そうだよ!ユカおめでとう。
子供を授かるって本当ステキなことだと思うもん!私ベビー服作る!」
舞がさっそく張り切っている(笑)
「あんたが母親ねー!!でも20歳で産むのも世間的には割りともう普通だし、
いいんじゃん?応援するよ!」
みんなのお祝いの声を聞いたせいか急にユカが涙目になった。
「ありがとう~!!みんなにお祝いしてほしかったの~!!嬉しい~」
ユカが泣いてしまったせいか私たちまで
目頭が熱くなってしまった。