隣の星の新くん




逃げ出してから、それでもやっぱり会いたくなって会いに行った



分かってた



真緒にも芯にも、おばさんにもたくさん心配と迷惑をかけてること



それでも頭を整理するには時間が必要で



一人になりたかった



俺の守りたいものは一つだから



会いに行った日



学校の校門近くでしゃがんでた



今更顔会わせずらくて隅に隠れるように



授業終了のチャイムが外まで聞こえてきて、もう少ししたら二人が出てくると思うと苦しくなった



ぱたぱたぱた



誰の足音もしない校庭に響く一つの足音



顔を上げると真緒が駆けてきた



首をきょろきょろ振りながら



一目でわかった



真緒は俺を捜してると



こうして学校が終わる度に一番に飛び出して捜してくれてる



顔色も悪いし、元から細いのに更に痩せた



顔会わせられないって臆病になってたのに気づいたら声を発してた



「真緒っ!!」



真緒ははっとしたように、その場に固まりゆっくり振り返る



真緒は真っ赤になって震えていた



泣くのか?



そう思った瞬間、真緒は凄い勢いで距離を縮め、



ばこんっ!!!



俺の頭をカバンで殴り倒した



「馬鹿アラタっ!!!」



「ごめん」



「どれだけ心配したと思ってるの!?」



「はい」



「連絡ぐらい入れなさいよっ!!」













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