隣の星の新くん




「アラタ…?」



珍しいことが続くもんだ



携帯放置当たり前なアラタからの2回も続けての電話、これは明日は雨かもしれない



『真緒何かあった?声に元気ない』



アラタにはいつもギクリとさせられる



あたしが隠したいことも、言いたくないこともバレてしまう



本当は少し誰かに気づいてほしいって思ってることも



「ちょっと悲しいことがあったの」



バレたくないなんて思いながら、いつの間にか口から素直に甘えていた



『今どこ?』



「芯の家にいるの」



『……明日芯の家に迎えに行くよ』



こんな時間まで芯の家にいるんだから、今日はこのまま泊まるのだとアラタには分かったのだろう



明日の謎のお出かけは現地集合だったのに、アラタは心配してか迎えにきてくれることになった



さっきは素直に甘えたけど、アラタには話せるかわからない



アラタを巻き込むのは気が引けた



「うん、待ってる」



そう考えてはたはずなのに、アラタのお迎えを拒まなかったのは、アラタに会いたかったからなのかもしれない



あたしはまだアラタ離れが出来てないのかも



もう甘えちゃダメなのに



アラタには大切な人がいるのに











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