隣の星の新くん




部屋に戻ると芯は無理やり笑った顔でこちらを見た



「電話誰から?」



「アラタからだった。明日迎えに来てくれるみたい」



「新……そっか」



「うん」



「なぁ真緒、俺のこと好き?」



いきなり芯が口に出したことに驚いて、しばらく言葉を失った



いつもストレートな芯だから、変じゃないけど、妙に不安そうに見える



「好きだよ」



芯の不安な顔を見たくなくて、あたしはそれを払拭するように口にした



小さな違和感は心に閉じ込めて



「俺も好き」



いつもと変わらない笑顔な芯



ほっと一安心すると、ベッドに潜り込んだ



すぐには寝付けなくて、あたしが眠れたのは深夜になってからだった












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