。*王子たちの恋姫*゚
………‥‥‥・・・
「あーっ!結衣ぃ」
「ただいまーっ」
あたしが教室へ帰ると、すぐに女の子が近づいてきた。
ふわふわボブで、かっこいい感じ。
性格も明るいしかっこいくて人気者。
…のんきなあたしとは、多分大違い。
彼女は、茶道家本の娘の
神川 千里(カミカワ・チサト)。
あたしは、ちーちゃんって呼んでる。
「もぉー。結衣は。
お昼一緒に食べようと思ってたのにいないんだもん」
「うぁ〜。ごめんねっ」
ちーちゃんは半分呆れながら、手に持っていた財布を振った。
「今日はお昼、カフェにしようよ」
「あ、そうだね!
ちょっとまって」
慌てて自分の机に置いてあるカバンの中の財布を探す。
「あったあった」
奥に見つけた財布を取り出す。
…あ。
今、あたしお金いくら持ってたっけ。
お財布軽いよぉ…
中身が多分300円の財布を持って、ちーちゃんのとこまで駆け寄った。
.