隣の男子は秘密のイケメン君

学校が終わった後、話があるとだけ言って、瑠華をマンションに呼んだ。



「何?話って」



いきなり話を切り出されて、ちょっと焦る。


しっかりしろっつーの!



「話っつーのは、今依頼されてる仕事の事なんだけどな」

「うん。それがどうしたの?」

「その依頼主が元カノでさ…ちょっと面倒な事になってんだよ」

「面倒な事って何?まさか、言い寄られてるとか?」

「まぁ。で、イチが元カノをうちの近くで見かけたらしいんだ。
アイツここ知らない筈だし、何にもないと思うんだけどさ。また何かあってからじゃ遅いし」

「わかった。アタシも気を付けるね。でも元カノって誰?」

「東城エリサ」

「なかなかの大物…」

「わりぃな。瑠華にまで迷惑かけるかもしんねぇけど」

「ううん。仕事だもん。ちゃんと琉生の事信じてるし」

「そうだな。こっちおいで」



俺の膝の間に座らせて後ろから抱きしめた。



いつものヤキモチ妬きな所も見せず、今日は瑠華の器の大きさに、俺は驚いた。



何としてでも瑠華は俺が守ってやる。



だから、ずっと俺を信じていてくれ。




.
< 120 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop