隣の男子は秘密のイケメン君

いつ見てもデカい事務所。



軽く変装していたキャップを脱いで中に入った。



関係者とわかるカードを首からぶら下げて、向かった先にエリサがいた。



「RUI、こっちよ」



通された場所は誰もいない個室。



たまに打ち合わせなどで使うんだろう。



「曲楽しみにしてたの」

「それはどうも。はいよ」



これからの季節に因んで壮大なバラードに仕上げた楽曲。



仕事には絶対に私情を挟まず、全力でやりきると決めている。



「詩はアタシが書くから楽しみにしててね。もう大体出来上がっているから」



こうして見てると、ちゃんとプロ意識はあるんだけどな。




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