隣の男子は秘密のイケメン君
急にガチャっと開いたドア。
「瑠華?」
ドアノブに手を掛けて立っている琉生。
女の人は本当に早く帰って行った。
「もう帰ったから出てこいよ」
「うん…」
リビングの方に先に歩いていった琉生を追いかけた。
キッチンに立っていた琉生に近づき、そっと手を握った。
自分からこんな事をする時点で、アタシはおかしい。
「どうした?瑠華?」
「ちょっと妬いただけ」
「香坂さんに?」
「うん…」
琉生はフッと笑って抱きしめてくれた。
「大丈夫。瑠華が心配するような事は絶対ないから。それに俺の事なんか相手にする訳ないし」
「うん…わかってる…」
「ほら、あっち行くぞ」
コーヒーカップを二つ持って琉生とソファに座った。
.