隣の男子は秘密のイケメン君

★瑠華★


なんなのよ、これ。



覚悟はしてたけど、まさかここまで酷いとは思っていなかった。



朝、学校に着いたと思えば待ち伏せ。



また放課後に呼び出し。



無視し続ければいいんだけど、なんだか負けてる気がしてつい行ってしまう。



しかもみんな年下で琉生狙いの小娘達。



「琉生先輩に付きまとわないでくれます?いい迷惑なんですよね」

「あんたらにいつ迷惑なんかかけた?付きまとってるつもりもないし」

「もう学校中の噂ですから。琉生先輩とアンタが付き合ってる事なんか。それが本当なら早く別れてあげて下さい」

「はいはい、もういいかな…。こっちは忙しいの」



最近こんな事が毎日。



この子達の言ってる事も訳わかんないし、マジで時間の無駄。



でも、琉生とは席が隣なだけで他では殆ど一緒にいないし、二人きりになるなんて事は絶対ないのに。



どこからこんな噂が回ってるのかわからない事が、今のアタシにとっては一番怖い。




.
< 50 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop