隣の男子は秘密のイケメン君

琉生が抱きしめてる腕はなかなか力を緩めない。



「琉生?本当にアタシは平気。むしろもう一回アイツらに会ってぶん殴ってやりたいぐらい」

「もうやめろ…。これ以上傷付いた瑠華なんか見たくねぇよ…」

「ごめんね…」

「何で言わなかったんだよ。ちゃんと言ってくれてたらこんな事にはならなかっただろ」

「これはアタシの問題なの。琉生には迷惑かけらんないよ」



琉生の腕の力が緩み、体を元に戻された時だった。



頭をバシッと叩かれ、また抱きしめられた。



「お前バカじゃねぇの?何が迷惑だよ!何がアタシの問題だよ!」

「琉生…」



抱きしめる腕が更にキツくなった。



「俺は何の為にいんだよ。瑠華を守れないなら瑠華と一緒にいる意味がねぇだろうが!瑠華が平気でも俺は耐えらんねぇよ…」



琉生の気持ちが痛い程伝わってきた。



こんなに弱った琉生は初めて…。



アタシがもっと琉生の気持ちをちゃんと考えてたら…。



琉生がこんなにも辛い想いなんかしなくて済んだんだよね…。



ごめんね…琉生…。




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