隣の男子は秘密のイケメン君
やっぱりアタシと比べ物にならないくらい香坂さんは大人だ。
いつか琉生がこの大人の色気についていきそうな気がして怖い。
今日もアポなしで来たし、尚更不安になる。
「ねぇ、瑠華ちゃん。」
アタシの方を真っ直ぐ見て香坂さんが話しかけてきた。
「はい」
「もしかして、アタシと瀬野君の関係疑ってる?」
「えっ…」
「何かアタシを見る目が怖いから。ってのは嘘で、この前から気になってたの。今も凄く不安そうな顔してるから」
「何かすいません…」
「あ、いいのいいの。で、どうなの?気にしてる?」
「まぁ、少しは…。一応男と女だし。香坂さん、大人だし」
「まぁ大人だけど、瀬野君からしたらアタシはもうババアよ。今年で28だし」
「でも…」
「瀬野君は確かにいい男だけど、それは作詞作曲家としてね。本当に尊敬してるわ」
「はい。素敵ですよね」
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