【長編】JEWEL BOX
「へぇ…そんなことがあったんだ」


「うん」

わたしは、千里クンにあったことを話した。


「知弦が…」

「?知弦さんの知り合い?」


「うん、彼女」

「えええええ!?」

千里クンの彼女が知弦さん!?

「驚くところ?」

「ぅ……」

「………」
「………」


あれ?
こんなとき、なにを話したらいいんだろう。

おかしいなあ。

晴流クンのことで頭がいっぱい。


「取りあえず、話し合ってみたら?」


「………うん。
そうだね」

わたしは、風でふわりと顔をなする髪を耳にかけた。


「じゃ、そろそろ行かなきゃな」

「うん、またね」


「おう」

ってなわけで、ここにいても怖いので(1人はビミョーに苦手)部屋に戻ることにした。




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