俺サマ執事のお気に入り
第三章
乱れるキモチ
私は陽輝くんから言われたとおりに、みんなのいる靴箱に向かっていた。
「おーい!亜美ー!」
こっちこっちと手招きしながら、夏帆ちゃんは私に声をかけた。
「もぅ、亜美ったら遅い!」
私が夏帆ちゃんの近くに行くなり、夏帆ちゃんは少し怒っている様子。
「ご‥ごめん。」
「ったく、まぁいいけど…。誠悟くんとルイくんが居てくれたからね」
そう言って、2人に目をやる。
「あ、2人とも待たせちゃって、ごめんなさい!」
私は緒方さんとルイくんに頭を下げた。
「い、いえ。大丈夫ですよ?」
「そうだよ?亜美ちゃんが気にすることないんだから。」
そう言って2人とも優しく微笑んでくれた。
「ですが、せっかく亜美様がいらしたのに…陽輝くんと錬くんはどこに行ったんでしょうか」
緒方さんが不思議そうに首を傾げた。