俺サマ執事のお気に入り
「う‥う゛…」
私は呻き声を出しながら、お腹を押さえる真似をした。
いかにも苦しそうに。
そう、私が思いついた考えはお腹が突然痛くなった‥という嘘の演技をして気をひこうというものだった。
こんなベタな考えだけど、今の私にはコレしか思い浮かばなかった。
お願い‥。
みんな、私に気づいてー‥。
「おい‥朝比奈?どうしたんだよ…」
陽輝くんが私の様子に気づいたらしく、声を出した。
「え…亜美ちゃん?!どっか具合悪いの?」
錬くんも私の様子に気づき、心配そうな声で話しかける。
「ごめんなさい…、ちょっとお腹が痛くなってきてー‥」
私は必死に苦しそうにそう呟き、みんなの様子をうかがった。
ルイくんはそんな私の様子を見て、2人と同様に声をかけてきた。