俺サマ執事のお気に入り
「何だよ、親父‥」
陽輝くんは面倒くさそうにクシャッと髪をかきあげた。
えっ!
この人、陽輝くんのお父さんなの?!
驚きを隠せずに陽輝くんとその男性を交互に見る。
確かに、目尻とか鼻筋が似てるかも‥?
「お前、こんな所で何やってるんだ!しかも女と一緒なんて‥」
容赦なく鋭い眼差しを陽輝くんに向け、その後私へと視線を移した。
「……っ」
陽輝くんのお父さんの言葉に少し胸が苦しくなった。
「だいたい、お前が店に出てくれないから、商売上がったりなんだ。
…そうだ。責任とってもらうぞ。まずはそこの女!」
そう言って陽輝くんのお父さんは私に指差した。
「へ‥?私??」
ワケがわからないうちに陽輝くんのお父さんは大きく頷いた。
「お前、今日から執事になれ」
ビシッと物言いに、一瞬怯む。
ほえ?
執事になれ?
わ、私が??