紅に染められて
『……それより亜紋、銃は撃ってないだろうね?』


「あぁ大丈夫ですよ、撃ったけど当ててないですし、まあ……びびって犯人気絶しちゃいましたけど」



『あのねぇ……たかがひったくり犯を捕まえるのに銃を使う馬鹿がどこにいる?私達は銃を使う事を許されているけど本当にいつか捕まるぞ?』


「まあ大丈夫ですよ、当たってないんですし」


茜さんはその言葉を聞いて呆れたのか深い溜め息をついた。


「じゃあ今から犯人連れて帰りますね、もう遅いですし」


『仕事は帰るまでが仕事なんだから気を付けなよ』       俺は分かってますよ、と言って電話を切った。
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