あなたを産んであげたかった
〜第13章☆生きる〜
睡眠薬のせいで
後遺症が残った…

トイレに行くのも
車椅子。


退院するまで
ずっとそうだった。


生きる…


その言葉ゎ
今の私にとって
まだ分からない言葉。


毎日
入れ代わりで
お見舞いにくる
家族。


出てけっつったの
誰だょ…


そう思いながら
動けない私ゎ
そう思った。


退院して
アパートに戻ると
布団から
家電製品まで
全部揃っていた。


父親が
私を見ながら
泣いて
『ごめんな』
そうつぶやいた。



『生きてたら
必ずいい事が
起こるから。
あなたゎ
とてもいい子だから。』

お母さんが
私の両手をつかんで
泣きながら話した。


つられて泣いた。

今まで辛かったから
余計に泣けてきた。


生きてたら
いいことあるかな?

今の私にも
分からない。
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