The 昭和 Girl 〜ナウいひと夏の経験
講習へ向かう電車の中。


手持ち無沙汰に携帯を開いた。



H駅の歩道橋といえばひとつだし


こんな雨の中立ち止まってる人なんかいないと思うけど



念のため自分の服装と傘の色とかを知らせておこうと思ったのだ。




送信するとすぐに返信が来た。



リョウ君はブルー系のシャツに白のジーンズらしい。



『楽しみにしてる』


最後にそう書いてあった。



ますます緊張する。



危うく目的の駅で降りそびれるとこだった。




「まずは2時間ダルい講習を受けなきゃだね」




改札を出てあたしは傘を差して足取り重く歩きだした。


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