+*,`。*+信じてぃるもの+*。`,*+
2、新しい世界

 家に帰ってから、私は長い間眠らせていたパソコンを取り出した。

 転校したときにお父さんが買ってくれたっけ・・・


 パスワードをいれてパソコンがたちあがる。


 「ゲームでもしょぅヵな。。。」
 静かな部屋にマウスのクリック音だけが響く。

 「あ。。。」

 

 私の目にはいったのは、だいぶ前にはまっていたチャットだった。
 キーボードに手を伸ばし、決まり文句を打ち込む。

 『azusa:こん^^』

 反応は薄かった。
 それでも、寂しさや悔しさを紛らわすのにはちょうど良かった。



 時計の秒針の音。

 慣れない手つきでキーボードを叩く音。






 『buffalo:あずさこん^^』
 話の中心人物に声をかけられた。
 ココロの中でガッツポーズをしながら、話の中へ溶け込んでゆく。


 『azusa:んでさ、裏切られたんだよ!!!!』
 怒りがおさまらない私は、ありったけの言葉を並べた。
 周りの人は、私の話を真剣に聞いてくれている。



 『buffalo:大変なんだなー^^;応援すっからな^^』



 思いがけない言葉に、私は涙をこらえきれなかった。

 こんなところに、私のコトを理解してくれる人がいる。


 buffaloはチャット全体を通して顔の広い人だった。

 buffaloから知り合いを紹介してもらい、
 私は序所に友達の輪を広げてゆく。



 現実のことなんか、忘れていた。
 



 毎日学校から帰るとすぐにパソコンをたちあげ、
 お決まりの場所へ通うようになった。




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