隣に居させて [短編]


そう言って、一人が私の隣に座る。



私は横に移動したんだけど、ベンチの端になってしまった。

もう一度立ち上がろうとしたんだけど



「…あっ」



膝がかくんと折れて、ベンチに座ってしまう。



「なに〜?もしかして立てないの?」



あはは と笑う3人。



「関係ないでしょ!もうどっか行って下さい!」



と言っても、私の言うことなんて、初めから聞く気がなさそう。



「じゃさ、君に暴力振るう彼氏なんて置いといて、俺たちと楽しいことして遊ぼうよ?」



そう言った瞬間、隣に座ってた男の人が私の両手を後ろで押さえる。



「やっ!何!?離してくださいっ!!」



「離してって言われて離すほど優しくないんだよね〜。」



そう言って私を見下ろす。

やばい、逃げなくちゃ!
そう思うんだけど、力が入らない。



「ははは…この子震えてんだけど〜!」


「まじ?かわいーい♪大丈夫。大人しくしてれば痛くしないから♪」


「やめて下さいっ!離してっ!」



そして、顔をくいっと持ち上げられる。



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