隣に居させて [短編]
入学式の日、クラス発表を見て、また複雑な気持ちに。
だって、クラス一緒だったから。
朝ヒロ君を見かけたときには、髪を染めてて赤茶に金のメッシュが入ってて。
1年生なのに度胸あるよね(笑)
身長はいつの間にか高くなってるし…
すっごいかっこよくなってたんだよね。
中学校でもモテてたのに、高校で一緒のクラスで、もし彼女なんか出来ちゃったとしたら、私、きっと耐えられない。
でもきっとそうなるだろうって覚悟してた。
それが、クラスに入った瞬間。
「よぉ。奈都!同じクラスじゃん!」
「…ヒ…ロ君?」
すっごい驚いた。
普通に話しかけてくるから。
「席近いじゃん♪よろしくね」
その時思ったの。
今度こそは、絶対後悔したくない。
なんでまた、ヒロ君が話しかけてくれるようになったのか、全然わかんなかったけど。
まさか、2ヶ月経ってこんな関係になっちゃうとは思ってもみなかったけど。
でも、パシリだって、側に居られるんならいい。
またヒロ君と話せるからなんだっていいんだよね。