隣に居させて [短編]
「で…なんですか?」
よく見たら今日の昼休み、ヒロ君と一緒にいた子だった。
「何って、大翔のことだけど。あんた、幼馴染みってほんと?」
ヒロ君のこと…?
あ〜、モテるからね。
そういうことか。
「そうですけど。」
『えーやっぱそうなんだ!』『あり得ないんだけど〜っ』って声が聞こえる。
「あっそ。まぁ、幼馴染みでもなんでもいーけど、大翔に近よんないでくんない?」
「…はぁ…。」
「わかってんのかよ!お前パシられてんのわかんねーの!?なのにへらへら笑ってて、きもいんだよ!」
そんなの知ってるよ…
でも…。
「それって…。」
「あ!?」
「それって…ヒロ君が言ってましたか?」
「…は!?そんなんお前に関係ねーじゃん!」
「ありますっ!ヒロ君が言ってたんですか!?」
そう言ってその子の両肩を掴んだら、地面に押し返された。
「…っ」
「大翔じゃねーよ!だからこのこと大翔に言ったらぶっ飛ばすかんね。つかヒロ君ヒロ君うざいんだよ!」