会えた日~いつの日かの続編~
せっかくの立ち合い出産も分娩台に乗ってすぐに、コウキの手を握って以来触れてもいない。


交代の時間で分娩室は大混雑…


コウキだけじゃなく、私の親まで分娩室にいる。


3人は、私の頭上にいるみたい。


私は、ただ必死に頑張った。


そして…


『あぁ~頭出たよ!』


『おっきいわ!』


『若いから早い早い。』


『もう息まないで、お腹に手を置いて力を抜いてていいからね。』


それからすぐに、ツルッと出た気がした。


『おめでとう。男の子ですよ。』


一瞬見えた、私の赤ちゃん…


ずっと待ってたよ…


『よく頑張ったな!ありがとう…』


私の頭を撫でるコウキを見ると、目に涙が…


感動したんだね…


2分もしないうちに


痛みが体中を走った!


『いたっ!』


『ちょっと我慢ね。』


股の方からカチカチと変な音がする。


さっきも、この音がしてから痛みがきた。


『痛い…痛い…』


『今、胎盤出してるから少し痛いかもしれないね。』


私の隣で肩をポンポンッと叩く看護婦さん。


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