会えた日~いつの日かの続編~
酸素マスク…


手術室に運ばれ、更に慌ただしくなってた。


誰の顔か…ボヤけて見える。


元から細い私の血管は、大出血をした事で余計に細くなり点滴の針が入らないみたい。


すごい勢いで両手を叩かれたけど、痛みを感じない。


私のめくれた子宮を元に戻すために、先生が手を突っ込み直そうとしてる。


麻酔も何もなしだからさっきの痛みが蘇る…


私は、ただ『痛い』しか言えなかった。


そこからの記憶は、ほとんどない。


気がついたら、先生の奥さんが横にいて

『大変だったね。もう治ったから大丈夫ですよ。』


何が大変だよ…


入れ替わりに先生が来た。


『輸血しますね。じゃないと、あなたが大変だからね。』


そんなにピンチだったのかな?


ちゃんとした説明もないから、私に何が起こったのか分からない…


すごい危険な状態だったって事は、確かなんだと思う。


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