こんにちは、バカップルです。
しばらくすると、かいだことのない爽やかな匂いがフワッとあたしの鼻をくすぐった…。



「120円持ってる?」

「わっ!!」



金髪に緑の目…。



どっかで見たことがあるような日本人離れした顔立ちの男の子が横にいた…。



「120円、ある?」

「あるけど…」

「貸せ!!頼むっ!!」



島を出て都会に行った友達が言ってた。



『金を貸せ』=『返って来ないもんと思え』って…。



「い、イヤ…」

「喉かわいた!!死ぬっ!!暑い~!!」



駄々っ子のように足を投げ出しバタバタし始めたこの人…。



子供かっ!!



「120円もないの?あんたビンボーだね」

「あんたじゃなくて司。俺、司。君は?」

「名乗る程の者では…」

「別に名前くらい減るもんじゃねぇだろ~…」

「芯…」

「芯か!!120円貸して?」

「イヤだってば…」



隣に知らない男の子がいてあたしの名前を呼んだ…。



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