こんにちは、バカップルです。
親なんかいないもん。



あたしには…家族なんかいらない。



「行かないよ…。あたしは一緒に行かない!!勝手なことしないで!!」

「もう手続き済みだ」

「なにそれ!?親の都合で手放して、ひょっこり現れて連れて帰るって!!あたしはおもちゃじゃないもん!!」



そう言って部屋を飛び出した。



あんな小綺麗な両親じゃなかったもん!!



あたしの想像してたのはもっと年取った中年夫婦だよ!!



あんなの親じゃない!!



「芯っ!!」



寮を出たときに司に腕を掴まれた。



なんで…いるの?



グッと引き寄せられたあたしは司の腕の中。



その瞬間にジワッと溢れ出した涙…。



司と離れたくないよ…。



「あたし…行かない…。司と…いる…」

「うん、うん…。でも芯、俺といたいって理由なら…俺は芯といたくない…」

「なんで!?なんでそんなこと言うの!?あたし間違ってる!?」



あたし…どうしたらいいかわかんないよ!!



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