こんにちは、バカップルです。
司に話したいことは山ほどあるのに…。



言葉にならない…。



涙のせいで司を呼び止められなかった。



ありがとう司…。



「俺達と帰ろう?」

「ん……」

「ごめんな?寂しかったよな?ごめん…ごめん…」



何度も謝る父親の顔には涙が光ってて…。



あたしの選んだ選択は間違ってないんだと思った。



「明日の朝の船で帰るから。それまで…友達といるか?」

「明日……。司っ!!司といたい!!」

「それって父親的に許しがたいんだけど…」

「行くのやめる…」

「よし!!行ってこい!!明日の9時の船だから…朝には寮に戻れるよな?」

「うん、ありがとう!!」



走って司を追い掛けた。



まだ間に合うはず!!



自転車に乗って司を探そうとした時。



寮の目の前の海にいる人影…。



シルエットでわかるよ…。



「司っ!!」

「芯!?」

「待って司、帰っちゃイヤ!!」

「はい?」

「今日は一緒にいて!!」



顔見て話しもしないまま明日から会えなくなるなんてイヤだから…。



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