こんにちは、バカップルです。
あたしのコートをふたりで分け合うようにかけて…。



明日から見れなくなる司の顔…。



「キスしたい」

「する。けど……俺…ぶっちゃけ泣きそう…」

「えっ、司って泣くひとなの?」

「いや、泣かないはずだけど…なんかマジで…………俺……芯と離れたくねぇよ……」



唇を噛み締めて泣くのを我慢してる司にまた涙が溢れた。



司が泣きそう…。



15のあたしたちにはまだ辛い。



離れることの意味が重い…。



「泣くなよ芯!!俺もつられる!!」

「司が泣きそうだったんじゃん…」

「泣くかよバーカ!!」

「バカは司っ!!」



司の強がりが胸を苦しくさせた…。



素直になればきっとふたりで号泣だ…。



たまには強がることも必要なのかな…。



「寒くね?」

「寒いよ?」

「お化けハウス行くか」

「そうだね」



自販機前、秘密基地、お化けハウス…。



あたしたちの思い出の場所…。



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