こんにちは、バカップルです。
やっと帰れる日が来た。



箱に詰めた私物たちを船に積む俺と要。



最後の荷物を手にした瞬間、ドンッと持ち上げた段ボールが地面にたたき付けられた。



細い足が目の前にあるんですが…。



顔を上げるとデカいバッグを持った美優。



「は?」

「司、あたしも行く」

「どこに?」

「司の地元!!」

「はぁ!?足退けろよガキんちょ!!」

「あたしひとつ下だし!!学校行かないで働くからもう大人です~」



だからどうした。



チビでチンチクリンな美優は俺からしたらまだまだガキだ。



「どこで働くんだよ…」

「司ん家」

「あぁぁぁ!?おめぇバカじゃねぇの!?」

「家政婦」

「だれが許すんだよボケ子!!」

「司」

「アホ。海に落ちちまえ。お前なんかサメのエサだ」

「司は優しいって信じてるもん」

「残念だな、芯以外には優しくしねぇの」

「うるさいっ!!着いて行くの!!」



こいつ、行動力がハンパねぇ……。



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