こんにちは、バカップルです。
元カノが手を挙げたからそう思ったのに…。



パンッという痛い音はあたしじゃなく、手を繋いでた司の頬にヒットした。



司があたしを庇った…。



「俺のに手出すんじゃねぇよ」

「あははははっ!!司、あんたいつの間にそんな腑抜けになったの?」

「関係ねぇだろお前には!!行くぞ、芯」



強く引かれた手に、慌てて司の後ろをついて行った。



イツキさんにキレた時よりも怖い…。



司がめちゃくちゃ怒ってる…。



なにも言わずに靴を履き変えて、司の後ろ姿に従った。



どこに行くんだろう…。



司が行った先は誰もいない視聴覚室。



中に入るとドアを閉めた司があたしをギュッと抱きしめた。



「ごめん…」

「えっ!?」

「嫌いになった?」

「な、なんない…」

「マジごめん……ごめん…」



きっとキスのことだ。



司が必死に謝ってる…。



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