トライアングル。
それは、放課後の事だった。

「朋希くん♪」

驚かさないよう慎重に近づく。

顔を上げた朋希は笑顔を見せる。

「おぉ、美佑か。お前、部活は?」

「今日はお休み。
だから一緒に帰ろうと思って。」

「いーよ。ちょい待ってな。」

「何してるの?」

「日誌。
今日、日直だったから
出して帰らなきゃな。」

「あたしが出してこようか?」

「大丈夫だ。
これくらい一人でやれないと。」

「ありゃ、残念。」

美佑はただ、朋希の為に
何か出来ることがないかと
思っただけなのであった。
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