ロザリオとアイアンメイデン
新しい身体に慣れるにつれ、次第に焦りと不満が募るようになった。
もう充分ではないのか?
あとどれほどこんなことを続ければいいのだ。
私は、私の望みは……
「いつになったら敵と戦えるんだ?」
いつもの訓練の後、私は耐えかねて、爬虫類男に尋ねた。
胸の奥で揺らめく憎悪の炎は収まるどころか、日に日に激しく燃え、敵を殺すことだけで頭がいっぱいだ。
「ロボット相手では物足りないか、それもそうだろうな。もう、いいだろう……上に報告しておくよ」
爬虫類男は素直に私の言葉に同意を示した。
否定も躊躇いも見せず、寧ろその言葉を待っていたかのような反応。
私に自室に戻って待つように言うと、早速報告に向かう為か、そそくさと訓練場を後にした。私が実戦で何らかの成果を上げれば開発責任者の彼の株も上がる。
それくらいのことは容易に想像がつく。彼自身早く私を戦地に送り出したかったのだろう。