風の吹く町
渉は尚翔の言葉に感動していた。

周りは既に渉のやる事に
口を出さなくなっていたから、
渉も諦めていた所があった。

なのに、尚翔が口を出してきた。

渉にはそれが嬉しかったのだ。

「…ごめん、余計なこと言った?」

「いや、嬉しかった。
こんなに言ってくれたのは
お前が初めてだ。
サンキュ、尚翔。」

「ナオでいいよ。」

「おう。」

丁度、分かれ道になった。

尚翔は渉に手を振った。

渉も尚翔に手を
振り返して去って行った。
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