風の吹く町
七海は保健室に入った。

ソファに尚翔が座っている。

「あれ、尚翔くん。何してんの?」

「あぁ、片付け出来ないし、
ここで駒子先生に
マッサージしてもらってた。」

「マッサージ?」

ちら、と尚翔の左足に目が行った。

体操着から伸びた足に大きな傷跡。

痛そうだと思った。

「そ。駒子先生が
言い出したんだけどね。」

「ふぅん…。」

その時、チャイムが鳴った。

「やば、この後掃除だった。
行こう、尚翔くん。」

「あぁ。」

2人は教室へ戻る事にした。
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