風の吹く町
パーティーは盛り上がった。

プレゼント交換をしたり、
ハンディマイクで
カラオケ大会をしたりと
わいわい騒ぎ、
あっという間に時間が過ぎた。

終わって片付けを済ませ、
解散した後尚翔は
可憐を呼び出した。

「何?」

「いいから、座って。」

「…う、うん。」

戸惑いながらも、
可憐は尚翔の言う通りにした。

「今日、可憐…
洋祐と買い出しに行っただろ?
あの時、何かあった?」

可憐はしばらく
固く口を閉ざしていたが、
やがて小さくため息をついた。

「…あーあ、やっぱり
尚翔くんにはお見通しかぁ。
七海も渉くんも
気づかなかったのに、
何で解るかな?」

そう言い、可憐は
一度深呼吸をしてから話し始めた。
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