風の吹く町
どれだけの時間が経ったのだろうか。

長いキスだったように思う。

ようやくお互いに唇を離した時、
何だか笑えてしまった。

「こういうのって…
いつ止めて良いか解らなくなるよな。」

「そうなの?」

「あぁ、そっか。
可憐には解らないのか。」

「尚翔くんは初めてじゃないんだ?」

「うん…
一応向こうに彼女が居たから。
怪我してから別れたけど。
…気になる?」

「うーん…ちょっとだけ。
でも、尚翔くんが私の事
好きだって言ってくれたから、
不安にはならない。
尚翔くんを信じるよ。」

「そか。」

「とりあえず、
これからもよろしくね。」

「あぁ、よろしく。」

こうして、
可憐と尚翔は付き合う事になった。
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