風の吹く町
休み時間。

尚翔は、次の授業の準備をしていた。

次の授業は国語だ。

今は丁度現代文をやっているらしい。

時間割にそう書いてある。

すると、さっき七海から
紹介を受けたもう一人の学級委員、
七瀬渉が話しかけてきた。

「よ、さっきは悪いな。朝のHRは貴重な勉強時間だからさ。」

「あぁ…。」

そう返事をした尚翔は、彼の格好に目を丸くした。

学級委員という割には、
制服を着崩していて、
首には明らか校則違反であろう
ヘッドホンをつけている。

すると、側に居た
七海がすかさずからかう。

「あら、日頃勉強しないから
そういう事になるのよ。」

「うっせぇ、ブス!!」

「誰がブスよ!もう一度言ってみなさい!!」

「やーだねっ!」

どうやらこの2人はお互いに
口喧嘩相手らしい。

尚翔は思わず笑ってしまった。
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